羽調 ハネ

羽調 ハネ

皮肉屋だが根は義理堅い。中空の自由を愛し、どちらの権力にも与しない。

シモベの密輸商人。天と地の間を飛び回り、ソラとツチの出会いを仲介する。

バックストーリー

羽調 ハネ

シモベの密輸商人として天蓋諸島と根の国の間を飛び回るハネは、両文明の実態を最もよく知る人物の一人である。上層島の貴族に根の国の珍味を届け、根の国の学者に天蓋諸島の禁制書を運ぶ。

大落下の予兆を中空の気流変化として体感しているハネは、ソラとツチの出会いを仲介する。本人は「ビジネスだ」と言い張るが、実際には中空の崩壊——天蓋諸島の落下は中空の消滅を意味する——に対する切迫した危機感が動機である。

生い立ち

ハネが最初に中空に出たのは、十二歳のときだった。天蓋諸島の中層島に生まれ、精錬師ギルドの補助員として働く親の背を見て育ったが、精錬師になる才能も議会の後ろ盾もなかった。上層島と根の国の間に広がる中空は、どちらの法律も届かない灰色の空間だ。最初の貨物は干し根の果実——根の国の貴族が嗜好品として珍重するものだった。天蓋諸島と根の国、どちらにも完全に属さない中空の自由が、ハネにとって唯一の居場所になった。違法と合法の境界線など、問題にしたことはない。誰も見ていない空間で人と人を繋ぐことが、彼の仕事だったから。

転機と現在

転機は三年前。一夜でエーテル石センサーが三つ同時に誤作動した夜、気流の乱れは「誤差」をはるかに超えていた。大落下の予兆を体感した最初の夜だ。以来、ハネはソラの観測データとツチの菌糸残響を結びつける仲介役を買って出ている。上層島の精錬師ギルドから情報を盗み出すことも、根の国の地脈語者に会合場所を手配することも、「商売のついで」として処理する。イシノチョウの監視下に入っていることは知っている。だから表向きは「ただの密輸だ」と装い続ける。中空が消えれば自分の居場所そのものが消える——その事実が、皮肉屋のハネを誰よりも素直に動かしている。

関係性

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