エーテル石
天蓋諸島を空に留める浮遊結晶。精製度によって浮力・発光・通信など多様な用途を持つ。根の国にとって最大の交易品。
エーテル石は、大陸が引き裂かれた際に地殻変動で生成された特殊な結晶鉱物である。重力に反発する性質を持ち、天蓋諸島が空に浮かぶ根本的な理由となっている。
未精製のエーテル石は淡い青色に発光し、浮力を生む。精製度を高めると、浮力の増大、光通信への応用、さらには時間認知に影響を与える高次機能が発現する。最高純度のエーテル石「天極石」は、使用者の意識を一時的に拡張し、遠方の事象を知覚させると言われる。
エーテル石は天蓋諸島の地層に豊富に含まれるが、根の国の深部にも稀に産出する。根の国のエーテル石は「逆さ石」と呼ばれ、地上に向かう浮力ではなく、地中に引き込む力を持つ異質な変種である。この対称性は両文明の学者を長年悩ませている。